作業療法士になるには、3年から4年の教育課程と国家試験合格を経て免許取得となります。
私の学生時代と働いてからの経験から、力を入れるべき教科を3つ厳選します。
私は身体障害領域で働いていますので、そちらよりになりますのでご了承ください。
解剖学
【利点】
・人体の基礎や仕組みを学べる
・国家試験に出題率が高い
・実習先で困らない
身体障害領域では、基礎となります。また、国家試験でも出題範囲が多いです。
ただ単に筋肉の起始・停止を把握するのでは無く、役割を把握することが重要です。
例:肩の屈曲に関与
三角筋-前鋸筋が主動作筋
カフ筋が補助的に作用する
これが、肩甲上腕リズムに関与する
といったように、運動学と合わせて覚えておく事で臨床実習や働いてから身になる知識となります。
生理学
生理学を学ぶことで得られる利点は?
・基礎疾患のリスクを把握できる
・どの領域においても役に立つ
・神経生理学は身体障害だけでなく、小児や精神科でも役に立つ
実際の臨床場面では、基礎疾患が複雑に絡み合っています。
病理学だけでは、判断がつかないことがあります。基礎である生理学を理解しておく事で、様々な場面に対応が可能です。
神経生理学は、脳の仕組みを知る上でも重要です。
例:精神障害→統合失調症の病理の理解、薬の副作用によるパーキンソニズムに理解
例:身体障害→パーキンソン病の理解、脳卒中の治療介入の基礎概念の理解
精神疾患領域
【利点】
・作業療法の起源は精神疾患。国家試験の割合も多い傾向。
・精神科だけでなく、身体障害領域においても精神疾患が合併した方が多くなっている。また、高次脳機能障害の理解にも役に立つ
・コミュニケーションはすべての基礎になります。精神疾患領域では、その関わり方についても学べます。
どの領域においても必要な知識となります。身体障害領域であっても、他職種からは要望がある領域です。特に認知症については、身体障害との合併が多い為、必須だと思います。
まとめ
解剖学、生理学、精神疾患領域
これらを学ぶことで
・疾患の基礎的な理解
・リスク回避
・合併症への理解
・患者さんとの関わり方
以上を学ぶことが出来ます。
いずれの領域も国家試験の割合が多いので、学んでおいて損はありません。
以上、参考になれば幸いです。
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